『世界の一流は「平日」の夜に何をしているのか』要約|疲れて寝るだけの夜を変えたい30代へ

senryaku_wp_0529
なまず
なまず

平日の夜、気づいたら寝る時間になっていること、ありませんか。わたしは、ほぼ毎日そうでした。

仕事から帰って、ごはんを食べて、なんとなくスマホを見て、気づけば日付が変わっている。翌朝は疲れが抜けないまま、また同じ1日が始まる。30代になって、仕事の責任も、家のことも増えてきた方なら、思い当たる節があるかもしれません。

そんなときに読んだのが、越川慎司さんの『世界の一流は「平日」の夜に何をしているのか』です。

読み終えて気づいたのは、わたしは平日の夜を「仕事が終わったあとの残り時間」としか見ていなかった、ということでした。この本は、平日の夜を「明日の自分をつくる時間」として捉え直すきっかけをくれました。

この記事では、本書の要点を3つに絞り、30代の会社員の毎日に置き換えて紹介します。それぞれに「今日からできる小さな一歩」も添えたので、気になったものから試してみてください。

この本を一言でいうと

「よい1日は、前の夜から始まっている」と教えてくれる本です。

著者の越川慎司さんは、マイクロソフト米国本社で業務執行役員などを務めたあと、株式会社クロスリバーを設立し、800社以上の働き方改革を支援してきた方です。本書では、世界のエグゼクティブへの調査をもとに、仕事の切り上げ方から、夜の過ごし方、1週間の組み立て方までが紹介されています。

こんな人におすすめ

  • 平日の夜が、疲れて寝るだけの時間になっている人
  • 残業が当たり前になっていて、早く帰ることに罪悪感がある人
  • 寝る前に仕事のことを考えてしまい、よく眠れない人
  • 頑張っているのに、毎日がなんとなく充実しない人

こんな人には合わないかもしれません

  • 細かな時間管理のテクニックや、具体的なツールの使い方を知りたい人
  • すでに夜のルーティンが整っていて、満足している人

要点1:仕事は「終わらせる」のではなく「切り上げる」

本書でいちばんハッとしたのが、この考え方でした。

仕事を「全部終わったら帰る」ものだと考えていると、帰る時間は仕事の量しだいで、毎日ずるずる延びていきます。けれど、仕事に「全部終わる日」はなかなか来ません。

本書で紹介される世界の一流は、逆の順番で考えています。先に「今日は何時に終える」と決めて、その時間に合わせて仕事を進める。そして時間が来たら、残っていても切り上げる。

大事なのは、これが「仕事を投げ出すこと」ではない、という点です。疲れきるまで粘るより、区切りをつけて休んだほうが、翌日の判断が速くなり、結果的に成果も上がる。切り上げることは、明日の自分のための戦略的な判断なのだと、本書は教えてくれます。

30代になると、任される仕事も、頼られる場面も増えてきます。「自分がやらないと」と抱え込んで、終わりの見えない残業を続けている方も多いのではないでしょうか。だからこそ、自分で終わりの線を引くことには大きな意味があると感じました。

なまず
なまず

早く帰ることに、どこか後ろめたさがありました。でも、疲れた頭で続けた作業は、翌朝やり直すことも多かったんですよね。

今日からできる小さな一歩

朝、仕事を始める前に「今日は〇時に切り上げる」と決めて、手帳やカレンダーに書いておきましょう。まずは週に1日だけでも十分です。

要点2:平日の夜は「今日をいい形で終える」ための時間

2つ目の要点は、帰宅後の時間の捉え方です。

本書によると、平日の夜をどう過ごすか決めないまま、なんとなく時間を使っている人が多いそうです。ところが、目的のないままぼんやり過ごしていると、脳は余計なことを考えはじめ、不安や心配がふくらみやすくなります。その気分のまま眠ると、翌朝すっきり起きられない。つまり、「なんとなくの夜」は休んでいるようで、実はしっかり休めていないのです。

では、一流はどうしているのか。本書の中から、30代の会社員でも取り入れやすいと感じた習慣を2つ紹介します。

① 気がかりは、紙に書き出してから眠る

仕事の悩みや明日の心配を、頭の中に置いたまま布団に入らない。紙に書き出すことで、脳が「もう覚えておかなくていい」と判断し、考え続けずに済むようになります。

② 寝る前に「今日、誰のために何ができたか」を振り返る

これは、本書の中でわたしがいちばん心に残った習慣です。

1日の終わりに「今日はタスクをどれだけ片づけたか」で振り返ると、終わらなかった仕事ばかりが目について、物足りない気持ちで眠ることになります。仕事は、いつも何かしら残っているものだからです。

そこで本書がすすめるのが、視点を「誰に何を届けられたか」に変えること。たとえば「メールを返した」なら「後輩の相談に、丁寧に答えられた」。「会議に出た」なら「若手の意見を引き出せた」。同じ1日でも、そう捉え直すだけで「意味のある1日だった」と思えるようになります。

30代は、成果を求められる一方で、目に見える達成感を得にくい年代でもあります。毎日が「こなすだけ」に感じている方にこそ、試してほしい習慣です。

今日からできる小さな一歩

今夜、寝る前に「今日、誰のために何ができたか」を1つだけ思い浮かべてみてください。スマホのメモに1行書くだけでも大丈夫です。

本書ではほかにも、ある時刻を境にスマホやパソコンから離れる「デジタル・サンセット」という習慣も紹介されています。寝る前のスマホがやめられない方は、ぜひ本書で詳しく読んでみてください。

要点3:1週間を「実験」として設計する

3つ目は、1日単位ではなく、平日5日間をひとつのまとまりとして考える視点です。

本書では、平日の5日間を「1回の実験」のように扱う考え方が紹介されています。月曜日に「今週は何を試すか」を決め、週の半ばで進み具合を見直し、金曜日に「今週、何が変わったか」を振り返る。この小さなサイクルを毎週くり返すことで、少しずつ前に進んでいけるというわけです。

なかでも、すぐに真似できると感じたのが月曜日の過ごし方です。ポイントは2つあります。

① その週の「ビッグテーマ」を2つだけ決める

今週必ずやりたい大事な仕事を2つ選び、先に予定へ入れてしまいます。選ぶときの基準はシンプルで、「終わらなかったら、来週の自分が困るかどうか」。この基準で考えると、目の前の細かな仕事に振り回されにくくなります。

② 月曜日の予定は7割にとどめる

週の初めから予定を詰め込むと、1週間のリズムが崩れやすくなります。だから、あえて7割程度に抑えておく。本書では、これは「完璧主義を手放す」ことでもあると書かれています。

そして、気力と体力がいちばん充実している火曜日と水曜日に、大事な仕事を集中させる。特にこの2日間の午前中は、連絡や割り込みを減らして、ひとつの仕事に没頭する時間にするのだそうです。

「7割できれば十分」という考え方には、正直、少し救われる思いがしました。30代は、仕事でも家庭でも「ちゃんとしなきゃ」が積み重なりやすい時期です。全部を完璧にこなそうとするより、大事な2つに力を注ぐほうが、ずっと現実的で、長く続けられると感じます。

今日からできる小さな一歩

次の月曜日の朝、仕事を始める前に「今週のビッグテーマ」を2つ書き出してみましょう。そのうち1つを、火曜日か水曜日の午前中の予定に入れておくのがおすすめです。

実際に1週間試してみたこと

書き方のヒント

  • 試したこと:3つの「小さな一歩」のうち、実際にやったもの(1つでも十分です)
  • 最初の状態:試す前の平日の夜は、どんなふうに過ごしていたか
  • うまくいったこと:「誰のために何ができたか」で振り返ったら、どんな1日が思い浮かんだか など
  • 続かなかったこと:できなかったこと、難しかったこと(誠実ななまずの持ち味が出る部分です)
  • 変わったこと:寝つき、翌朝の気分、仕事への向き合い方など、小さな変化でOK

書き出しの例

読み終えた週に、3つのうち〇〇を試してみました。正直に言うと、〇〇はうまくいきましたが、〇〇は〇日で続かなくなりました。それでも、〇〇という変化がありました。

なまず
なまず

全部うまくいかなくても、1つ変われば十分だと思っています。

印象に残った一文

仕事は終わらせるものではない。切り上げるものだ

著者が若いころ、上司からかけられた言葉として紹介されています。短い一言ですが、「終わるまで帰れない」と思い込んでいたわたしには、働き方の前提をひっくり返すような言葉でした。

正直に感じたこと

本書は、世界のエグゼクティブへの調査や、海外企業での経験をもとに書かれています。そのため、職場の事情で早く帰るのが難しい方は、「それができたら苦労しない」と感じる場面もあるかもしれません。

ただ、本書の習慣は、どれも全部を一度に取り入れる必要はありません。寝る前の振り返りや、月曜日にビッグテーマを2つ決めることなら、働き方を大きく変えなくても今日から始められます。できるところから1つ選ぶ、という読み方がいちばん合っている本だと感じました。

まとめ:まずは今夜、1つだけ試してみる

『世界の一流は「平日」の夜に何をしているのか』から学んだことを、もう一度まとめます。

  1. 仕事は「終わらせる」のではなく、時間を決めて「切り上げる」
  2. 平日の夜は「今日をいい形で終える」ための時間にする
  3. 1週間を「実験」と考え、月曜日にビッグテーマを2つ決める

平日の夜は、ただの「残り時間」ではなく、明日の自分をつくる時間です。疲れて寝るだけの夜が続いているなら、それはあなたの頑張りが足りないからではなく、夜の使い方を知る機会がなかっただけかもしれません。

まずは今夜、寝る前に「今日、誰のために何ができたか」を1つ思い浮かべるところから始めてみてください。

なまず
なまず

小さな一歩でも、続けば景色は変わっていくと思います。いっしょに、少しずつやっていきましょう。

本書では、この記事で紹介しきれなかった習慣も数多く紹介されています。サードプレイスの持つ効用や、夜に読書をする理由、平日の夜にしない3つのことなど、気になる方はぜひ本書で読んでみてください。

ABOUT ME
なまず
なまず
はじめまして、なまずです。 30代の会社員です。眼鏡をかけたナマズの姿で、このブログを書いています。 本に支えられてきました ここ数年で、離婚と親の介護を経験しました。仕事・家庭・お金のことが一度に押し寄せて、何から手をつければいいのかわからない時期もありました。 そんなとき、いつもそばにあったのが本でした。考え方を整えてくれる本、具体的な手続きを教えてくれる本、ただ気持ちを少し軽くしてくれる本。読むたびに、少しずつですが前に進めるようになりました。 わたしについて • 読書歴:10年(年間130冊ほど読んでいます) • よく読むジャンル:仕事・キャリア、お金、人間関係、人生の転機 • 読み方:紙の本、Kindle、Audibleを使い分けています このブログで大切にしていること • 最後まで読んだ本だけを紹介します。 • 良いところだけでなく、「こんな人には合わないかもしれない」も正直に書きます。 • 読んで実際に試したこと、変わったことを書きます。 同じように、仕事や人生の転機で立ち止まっている30代の方に、自分に合う一冊を見つけてもらえたらうれしいです。 どうぞ、ゆっくり読んでいってください。
記事URLをコピーしました